
肥満と腸内細菌の関係 ダイエットと腸の中の細菌について
動物の腸の中にすむ細菌(腸内細菌)が太りやすさと関係しているということを、2006年に米ワシントン大学の研究チームが発表しました。
人間などほ乳類の腸内には、1000種類以上の細菌がすんでいて、消化吸収の補助などに役立っています。そしてそれらの腸内細菌は、そのほとんどが、バクテロイデス類(B類)かファーミキューテス類(F類)のいずれかのグループに属しています。
研究チームは、太ったマウスとやせたマウスの腸内細菌について、B類とF類の割合を比べたところ、太ったマウスは、B類が50%以上も少なかった。人の場合も、太った人ほどB類が少なかったのでした。
さらにカロリー制限で体重を減らすとB類の比率が増え、F類は減りました。
腸内細菌のいない無菌マウスに、肥満マウスの腸内細菌、またはやせたマウスの腸内細菌を腸内にすみつかせ2週間後の体脂肪率の増加を調べてみると、肥満マウスの腸内細菌を与えた無菌マウスの方が多くの脂肪がついていました。
B 類の細菌が多いと食事からのカロリー回収効率が高まり、体重が増加すると推測され、肥満治療への応用が期待されています。
また、2010年に、米エモリー大学の研究者による、「腸内細菌が食欲の増大などにも影響を与えているということがわかった」という研究が発表されました。
乳児の腸内細菌を調べると、将来、肥満になりやすいかどうかがわかるといった研究もあるなど、腸内細菌と肥満は深い関係にあることは、確かなようです。
そして、どのような食事をするかによって、腸内細菌叢(そう)(腸内フローラ)は変化するので、食事には気をつける必要があるでしょう。
例えば、カロリーを減らしさえすればやせるというような、食事内容にこだわらないようなダイエットは望ましくないということです。
炭水化物をとらないほうが、血糖値が上がらないから望ましいというような極端な食事方法(ダイエット方法)も、腸内細菌の大切な栄養を奪うことになってしまう恐れがるので、あまり極端な方法はとらないほうがよいだろうと考えています。
腸内細菌と肥満は深い関係にあるということが、今後ますます重要視されるようになると思われます。
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